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統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害並びに気分(感情)障害2
(5) 高次脳機能障害とは、脳損傷に起因する認知障害全般を指し、日常生活又は社会 生活に制約があるものが認定の対象となる。その障害の主な症状としては、失語、失 行、失認のほか記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などがある。
なお、障害の状態は、代償機能やリハビリテーションにより好転も見られること から療養及び症状の経過を十分考慮する。
また、失語の障害については、本章「第6節 言語機能の障害」の認定要領により 認定する。
(6) 日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮の上、社会 的な適応性の程度によって判断するよう努める。
また、現に仕事に従事している者に ついては、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと 捉えず、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で 受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常 生活能力を判断すること。
C てんかん
(1) てんかん発作は、部分発作、全般発作、未分類てんかん発作などに分類されるが、 具体的に出現する臨床症状は多彩である。
また、発作頻度に関しても、薬物療法によって完全に消失するものから、難治性 てんかんと呼ばれる発作の抑制できないものまで様々である。
さらに、てんかん発作は、その重症度や発作頻度以外に、発作間欠期においても、 それに起因する様々な程度の精神神経症状や認知障害などが、稀ならず出現するこ とに留意する必要がある。
(2) 各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。
障害の程度
障害の状態
1 級
十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のA又はBが月に1回以上 あり、かつ、常時の援助が必要なもの
2 級
十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のA又はBが年に2回以上、 もしくは、C又はDが月に1回以上あり、かつ、日常生活が著しい制 限を受けるもの
3 級 十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のA又はBが年に2回未満、 もしくは、C又はDが月に1回未満あり、かつ、労働が制限を受ける もの
(注1)発作のタイプは以下の通り
A:意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作
B:意識障害の有無を問わず、転倒する発作
C:意識を失い、行為が途絶するが、倒れない発作
D:意識障害はないが、随意運動が失われる発作
(注2)てんかんは、発作と精神神経症状及び認知障害が相まって出現することに留 意が必要。
また、精神神経症状及び認知障害については、前記「B 症状性を 含む器質性精神障害」に準じて認定すること。
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